【CAUTION !!】
本検証は、科学的見地とかはわりとどうでもよくて、使用者である僕が気になっていたことを調べた結果の報告にすぎません。
こんにちは。
一般的なスイッチャーのスイッチ幅に踏み間違いを多発させていた僕が手に入れた新兵器。
ラインセレクターですね。
LS-2に限った話ではないんですが、BOSSのエフェクターでよく言われていること。
「バイパス時の音痩せ」
エフェクト未使用時、つまりバイパス時に、音が「痩せ」ちゃうらしいです。
「痩せる」という表現をひらいてみると、「特定の帯域の音量が下がる」ってこと、だと思います。
特にLS-2は回路設計の都合上か、音痩せが著しい、らしいです。
Googleさん経由で世間の声を見てみると、やはりよく出てきますね。LS-2の音痩せについて。
僕のように複数台のLS-2を使うセッティングだと、たぶんひどいことになっているんでしょう。
しかし、僕はLS-2使用者として、バイパス時の「音痩せ」がそこまで気になったことはないです。
僕が気づいていないだけで「痩せて」いるのかもしれませんが、あまり気にせずセッティングしているからかもしれません。
まして巷間よく耳にする「LS-2使えねえ」という結論には、至るはずもないです。
ただ。気にはなります。
自分の耳がバカ耳で、音痩せに気づいてないだけなのか?
実際に音が痩せているのならば、どういう変化をしているのか?
変化があるのなら、それを補うにはどうするのが正解なのか?
自分が使っている、しかもシステムの中核として使っている機材が「音痩せ」するという特性がある、らしい。
その特性の正体を調べるべく、検証してみましたので、結果をまとめました。
----
■検証環境
ギター:PLAYTECH TL250
ラインセレクター1:BOSS LS-2
ラインセレクター2:Ibanez LS10
ルーパー:Zoom G1Xon
スープセレクター:Providence RX-L1
オーディオI/F:YAMAHA MW10c
DAW:Presonus Studio One 2
スペクトラムアナライザー:WaveSpectra(フリーウェア)
----
まず、1回目の検証です。
【検証1】
1. ループセレクターのそれぞれのループに、ラインセレクターを接続
2. ラインセレクターはバイパスに設定
3. ルーパーから同じ信号を再生し続け、
・BOSS LS-2のバイパス音
・Ibanez LS10のバイパス音
・どちらも通らない完全バイパス音
をDAWにて録音。
4. DAWからwavでエキスポート
5. スペアナにて波形比較
この検証、結果から先に書きます。
変化(ほぼ)なし、でした。
いくら気にしない性格とは言え、あちこちで「音痩せする」と聞いています。
多少は変化あるだろう!あって当然なんじゃないの!?
ということで、この結果に疑問を持ち、ちょっと考えてみました。
ルーパーやループセレクターのバッファを通ったため、ラインセレクターの音痩せの影響が少なくなっているのでは?
ありそうですね。この可能性。
ということで、2回目の検証をしました。
【検証2】
1. ギターをオーディオI/Fに直結して、弾いて録音
2. ギターとオーディオI/Fの間にBOSS LS-2(バイパス)を入れて、弾いて録音
3. LS-2をはずし、今度はIbanez LS10(バイパス)を入れて、弾いて録音
4. DAWからwavでエキスポート
5. スペアナにて波形比較
もちろんオーディオI/FやDAWの設定は変更していません。
元音の同一性を犠牲にして、ラインセレクターの前に何も挟まず、よりピュアなバイパスを求めたカタチです。
こちらも「???」となる結果になりました。
3つのバイパス音、それぞれの波形をご覧ください。
まず、オーディオI/F直結。
次に、BOSS LS-2。
次に、最後に、Ibanez LS10。
……ん?
I/F直結の音が、一番音量小さくないか?
3つの波形を重ねて表示させてみます。
(赤:I/F直結、青:BOSS LS-2、緑:Ibanez LS10)
この図を見る限り、バイパス音で音量比較すると
Ibanez LS10 > BOSS LS-2 > I/F直結
となり、
ラインセレクターは音痩せどころか、むしろ音量大きくなってる
となります。
検証環境も手順もお粗末かもしれませんが、とりあえず自分自身の疑問は解決しました。
「LS-2の音痩せ、気にしなくてよし!」
ご清聴、ありがとうございました……